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観光観光

2016.08.02

[池間島]カギンミまたの名を
池間ロープ、の美しい秘密

writer : 砂川葉子

宮古島と1490mの橋でつながる池間島に、
カギンミという名の美しいビーチがあります。
ある時、そこに一本のロープをかけた海人(インシャー)がいました。
そして、いつしか観光客らから、
通称「池間ロープ」と呼ばれるようになります。
美しい海岸
断崖に垂れ下がったロープを伝い降りると、
美しく神秘的な天然ビーチが広がっています。

池間ロープ・カギンミへのアクセス

カギンミ、またの名を池間ロープの場所は、
非常にわかりにくいのが難点ですが、
池間島に入り一周道路を右回りに進むのがわかりやすいですよ。

フナクスビーチを越したあたりからよくよく注意して車を走らせてください。
フナクスビーチの駐車場を越して、
200mほど行くとヤシガニ保全条例と池間中学校の看板が海側にあります。
池間ロープへの目印
これが、池間ロープの目印なので、お見逃しなきよう。
この看板のわきに、細いけもの道があります。
ええ??この先に本当にビーチがあるの?
とちょっと不安になりながらけもの道を進むと、
青い水平線が広がる世界が待っています。
先にある絶景青い海
そして、足元には一本のロープが垂れ下がっています。
高さ約4mの崖を、このロープ一本頼りに降りて行くと、
まるでプライベートビーチのような
人気(ひとけ)ない美しい天然ビーチが広がっています。
ロープを降りると
マリンブルー

写真=ほりかわくみ

岩場が独特の風情がある池間ロープ・カギンミ

まるで秘密の場所にたどり着いたような気分で降り立った池間ロープ。
ここがちょうどこの天然ビーチのまん中あたりになります。
この場所は、右手側と左手側で表情が異なります。
どちらも岩場が独特の雰囲気を作り、神秘的な雰囲気があります。
独特な岩独特の雰囲気

写真=ほりかわくみ

背後の崖のくぼみの小さな影に入り込むと
ひんやりと気持ち良く、休憩するのにもってこいの場所で、
プライベート感がぐっと増すのを感じます。
雰囲気のある洞窟
池間ロープ・カギンミは、公衆の海水浴場ではなく、
自己責任での遊泳になります。
人里離れた場所であることも、重々肝に命じてくださいね。
また、トイレ、シャワーはありません。
ロープで上り下りすることを考えると、
小さなお子様などは難しい場所かもしれません。

池間ロープの秘密

それにしても、このロープ、いったいいつからあるのでしょうか?
ロープを仕かけた張本人といわれる、吉進丸の進船長を訪ねてみました。
「そう、確かにあれは私がね、取り付けましたよ」と進船長は微笑みます。
進船長いわく、30年ほど前、船で使い残しのロープを
あの場所にかけたのが始まりとなり、
以後ずっとロープの管理しているとのことです。
ロープが擦り切れそうになったら、
池間小中学校で使われていた運動会の綱を譲り受けたり、
海上保安庁から譲り受けたりして、ロープの取り換えも行ってきました。
ロープをかけた人
進船長がここにロープをかけたのは、池間島の子のためにでした。
池間小中学校で続く海の体験学習がカギンミ、池間ロープで、
子ども達の学びの舞台となります。
そして、進船長は海の体験学習の先生を長らく務めていました。
自分が海の知恵を周囲の大人から教えられてきたように、
自身も子ども達に伝え残さねばならないと強く感じているといいます。

池間ロープ、カギンミ、どちらの名前も池間島らしい

島の子のためにかけた一本のロープが、
いつの間にかこの場所の通称になってしまいましたが、
池間島の人は今も変わらずこの場所をカギンミと呼びます。
もし、道に迷ってしまって、地元の方にたずねるなら
「カギンミ」の名称で聴いた方が良いでしょう。
ちなみに、カギンミという名称のいわれは諸説ありますが、
進船長いわく、カギが美しい、ンミは嶺という意味で、
船からこのビーチ一帯を見た時の美しさをたたえているのではないか、
とお話ししてくださいました。
池間島らしい風景
カギンミ、池間ロープ、どちらの名称も、
海洋民族の島と呼ばれる池間島らしさを感じます。
ロープを握り崖を降り、カギンミ・池間ロープに立った時、
あなたも海洋民族の気分になるかもしれませんね!

スマートポイント

  • 宮古島と橋で繋がる池間島は、海洋民族の島とも言われ漁業が盛んな島です。
  • 池間島のロープ(カギンミ)は、4メートルほどの高さの崖をロープを伝いながら降ります。そのことから、通称池間ロープと呼ばれていますが、池間島の言葉でカギンミと言います。
  • 池間ロープは、公衆の海水浴場ではないため、海水浴等は自己責任での遊泳になります。

ライターのおすすめ

池間島の方々は、昔も今もそこを「カギンミ」と呼びます。島の人の呼び名も是非心に留めてもらえたらなと思っています。

砂川葉子

岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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