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グルメグルメ

2016.03.10

半兵衛麸で味わう料理見本?
麸の魅力に触れる要予約ランチ

writer : けいたろう

半兵衛麸の外観
清水寺の麓、鴨川に架かる五条大橋のすぐそばに店を構える半兵衛麸。京麸と呼ばれるブランド麸と湯葉を320年以上も作り、販売を行っています。
老舗お麸屋さんが、お麸の魅力をもっと広く一般的に知ってもらうために、提供を始めたお麸と湯葉づくしのランチ。風情ある町屋造りの店内でいただく質の高いお麸料理は、京都旅行の思い出を彩るお昼ご飯にピッタリです。

半兵衛麸の二つの家訓とむし養い

京料理に欠かすことのできない麸。半兵衛麸では、元禄2(1689)年の創業以来、長らく寺院への卸販売のみを行っていましたが、お客様からの要望に応える形で50数年前に小売を開始しました。
軒行灯
その後、一般家庭の食卓から麸料理が減りつつある状況を見て、お麸をもっと食べてもらおうと料理教室を開催し、お麸の使い方を紹介。その流れの発展として、お麸の魅力にもっと気軽に触れられるようにと、店内に茶房を設け、20数年前に『むし養い料理』が誕生しました。
むし養い料理
老舗でありながら、時代のニーズに沿って変化する半兵衛麸には創業以来、守り伝えられている家訓の『不易流行』という教えがあります。

「不易」は変わらないもの、「流行」は移り変わるものを差し、「変えてはならないものを守りながら、時代のニーズは受け入れる」という教えでむし養いは、このような背景があり誕生しました。

お麸尽くしランチむし養い、まずは縁高

むし養いは「小腹を満たして、お腹の虫をおさえる簡単な料理」を指す京ことばですが、お麸と湯葉だけで構成される料理の多彩さは圧巻。

最初のお膳には、定番の生麸田楽、生麸の煮物に加え、焼き麸の酢の物や、生麸の佃煮などは、お麸専門店ならではの料理が盛り付けられています。
お麸専門店ならではの料理
フワッモチッ食感の煮物や、酢の物のサッパリした風味、お麸の色んな魅力に触れながら食べ進めるのが楽しくて堪りません。

麸は、小麦粉に水を加えた生地を絞り、デンプンを流失させ、残ったグルテンを蒸して作りますが、より贅沢にグルテンだけが残るように強く絞ると、弾力のある良質なお麸になります。
良質なお麸
半兵衛麸では、『不易流行』と並んで『先義後利』が家訓として伝えられています。これは「人の道である義を重んじ、強欲という利は求めない」という教えで「商品、サービスの質をお客様第一に考える」という意味で、すべてのお麸が最高の状態で提供されています。

お麸尽くしランチむし養いの後半戦

麸尽くしの、お膳が終わると後半戦。トロットロのくみ上げ湯葉を経て、揚げ物、煮物、椀物と続きます。
揚げ物は、乾燥させた生麸や、湯葉、焼き麸を油でサクッと揚げた揚げ物。ほんのり塩味のスナック菓子感覚。
揚げ物
次の生麸と湯葉のみぞれ碗は、揚げ出し豆腐風で湯葉と生麸の食感の違いが楽しめます。
生麸と湯葉のみぞれ碗
最後に登場する、よもぎ麸の白味噌仕立て椀は、甘味の効いた白味噌ダシに和カラシのアクセントが素晴らしく、食べ終わる頃には、お腹の虫も思わず大満足。
よもぎ麸の白味噌仕立て椀
「お麸と湯葉だけでこんなに色々作れるんですか?」と店長の苅谷さんに伝えると、「そうなんです。しかも結構簡単に作れますよ」とのこと。「お麸は京料理を代表する食材で、高級店で食べるというイメージが強く、調理も難しい。すき焼き以外にはあまり使わないという印象を持っている人に、家庭でもっと気軽にお麸を食べてもらいたい」とコメントをいただきました。

むし養いは家庭での再現可能

むし養いは、料理屋さんが料理に使用した食材を販売するというパターンとは逆。
販売されている麩
お麸屋さんが実際に麸を料理してみて、それを食べるという実体験を通して、お麸の魅力に触れる目的、いわば有料サンプル、調理のご紹介として誕生しました。

登場した麸料理の材料は、生麸田楽の味噌に至るまで販売されており、家庭での再現が可能です。
色々な種類の麩
生麸田楽の味噌
「美味しい」と言って食べつつ、頭の片隅で「今度作ってみよう」と考えながら食べてみて下さい。店員さんに聞けば、材料や作り方などを丁寧に教えてくれます。

店内には、お麸以外にも、お麸を美味しく調理するちょっとしたポイントなどが書かれた紙や、オリジナルレシピも販売されています。
オリジナルレシピ
ぜひいろいろ買って帰り、お家でお麸料理にチャレンジしてみてください。

ふふふあん

半兵衛麸では、むし養い以上に、お麸をもっと身近に感じ、もっと手軽に消費してもらうために、生麸をピザ風にアレンジしたカジュアルなお麸料理のメニューをホームページに掲載するなど、様々な試みを行っています。

その試みの一環として『ふふふあん』という自社ブランドの店舗を本店の向かいに立ち上げ、細長く焼き上げた麸にチョコレートでコーティングした「梢」や、クルトンのようにスープに浮かべたり、サラダに混ぜたりできる「スープdeお麸」など、老舗の固定概念にとらわれない新商品を多数展開。新たな京みやげとして注目を集めています。
梢
スープdeお麸
ふふふあんには、販売スペース以外に喫茶コーナーもあり、お餅の代わりに生麸を使った、生麸しるこや、コーヒーに梢を添えて提供しています。
生麸しるこ
こちらは予約不要なので、京都観光、清水寺参拝の合間に立ち寄って休憩したり、お土産を購入するのに、オススメとなっています。

スマートポイント

  • むし養いは完全予約制で3,240円。調理例のご紹介ということですので他のメニューは存在しません。その代わり料理について質問するととっても丁寧に説明していただけます。
  • 2つの家訓に基づいて、ふふふあんのポップなお麸のお菓子のほか、本店でも定番のお麸に加えて、新感覚な商品を多数販売。
  • 町屋造りの店内には、麸を作る際に使用する道具などの歴史的資料が多数展示されていて、お客様は見学自由。店舗二階には、お辨當箱博物館があり、豪華な金蒔絵を施した弁当箱や風変りな弁当箱を展示。

ライターのおすすめ

お麸料理を紹介するために始めた、むし養い。多くの人がお麸の魅力にハマり、すっかり有名になって、お店の方も予想外。でも、雰囲気のある町屋で質の高い麸づくしランチとなると、人気が出るのも納得。

けいたろう

大阪在住のフードアナリスト。足を使って関西中の美味しい食べ物情報を探し出し配信します。お楽しみに!

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