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観光観光

2016.06.06

京都三条、新撰組ゆかりの跡地
幕末の行方を決めた池田屋騒動

writer : 塚本隆司

幕末の京都、動乱の嵐が吹き荒れるなか、命をかけ幕府の威信を守るため駆け巡った新撰組。
彼らの名を一躍世間に知らしめた事件「池田屋騒動」ゆかりの跡地を示す石碑が三条通にある。現在は、今風の居酒屋が当時をほうふつとさせる内装で訪れる人を楽しませている。特に、歴女をはじめ幕末ファンの人気が高い。
新撰組ゆかりの史跡をめぐりながら、京都三条を歩いてみよう。
元池田屋の前
内装

三条大橋に残る刀傷

東海道の西の起点として、古くから交通の要衝だった三条大橋。橋の東側には、御所に向かって拝礼する高山彦九郎像、西側南には十返舎一九の「東海道中膝栗毛」で知られる弥次喜多像が建っている。
高山彦九郎像
弥次喜多像
西側北には、天正年間の改修で使われた石柱がある。このあたりは高札場とされ、情報の発信地となっていた。幕府からの通達などが掲げられ、世の中の動きに敏感な人たちにとっては、無視のできない場所だったことだろう。
天正年間の改修で使われた石柱
幕末には、土佐藩士が制札を引き抜こうとして新撰組と争った「三条制札事件」がおきている。幕府の動きをいち早く知ろうとする攘夷派、それを見張る新撰組や幕府側の密偵、それらが入り交じって緊迫した空気が漂っていたのかもしれない。
三条大橋欄干の擬宝珠(ぎぼし)には、刀による傷が残っている。橋の上で斬り合いが繰り広げられていたようだ。
刀による傷

池田屋騒動前夜

池田屋騒動(1864年7月8日)が起こるおよそ1年前、「文久の政変(八月十八日の政変)」により、長州藩らをはじめとする尊王攘夷派が京都から追放された。その後、攘夷派の志士らは京都に潜伏し、巻き返しを図ろうと機会を伺っていた矢先、同士の1人古高俊太郎が新撰組に捕縛された。
古高は商人で、小道具を扱う枡屋を営みながら攘夷派のために情報収集と武器調達を担っていた。過酷な拷問を受け、御所に火をかけ京都守護職松平容保らを暗殺、天皇を長州へ連れ出そうとする計画を自白したといわれる。諸説あり、新撰組によるでっちあげともいわれるが、池田屋騒動へとつながっていく。
古高俊太郎邸跡地
四条木屋町にあった古高俊太郎邸跡地には、1932(昭和7)年創業の名店、和の香り漂う汁の店「志る幸」があり、店先に「勤皇志士・古高俊太郎邸跡」の石碑が建っている。

池田屋騒動の地

新撰組に、攘夷派が会合をもつという情報が入り、近藤隊・土方隊の二手に分かれ探索。近藤隊が旅館「池田屋」で会合する攘夷派を発見し、そのまま戦闘へと突入した。これが1864(元治元)年、祇園祭宵々宮の日におきた「池田屋騒動」である。およそ2時間あまりの戦いは、新撰組が攘夷派7名を討ち取り20余名を捕縛するという成果をあげた。

現在、池田屋跡地では居酒屋「海鮮茶屋池田屋はなの舞」が営業をしている。
居酒屋「海鮮茶屋池田屋はなの舞」
訪れる際には、新撰組になったつもりで入店しよう。店内に一歩足を踏み入れると「御用改めである」と、どこからか聞こえてくる。8mの大階段をはじめ、追体験できるように設えられた内装の数々やコースターなどに心躍る新撰組ファンも多いだろう。
8mの大階段
内装
隊士の名前が付いたランチメニューは、新撰組ファンの女性に人気だとか。他にも京都らしいメニューもある。
隊士の名前が付いたランチメニュー

幕末の行方を決めた池田屋騒動

この事件をきっかけに時代は動き出す。新撰組は、荒くれ者の集団から武士へと出世をとげる。長州藩は上洛を決行し、7月19日に禁門の変(蛤御門の変)が勃発。また、坂本龍馬は塾長を務めていた神戸海軍操練所が閉鎖され、亀山社中(後の海援隊)を結成し、新たな道へと歩みだしている。
時代のターニングポイントとなる京都三条周辺は、幕末ファンなら見逃せない場所なのである。
コースター

スマートポイント

  • 「海鮮居酒屋池田屋はなの舞」は歴史ファンなら一度は訪れたい居酒屋。特に歴女に人気で、マンガ作品とのコラボなど楽しいイベントがあるので、公式サイトをチェックして訪れよう。
  • 鴨川にかかる三条大橋付近はさまざまな歴史の舞台。デートスポットと考えている人には水を差す話で申し訳ないが、河原では処刑された近藤勇の首がさらされたりと、古くから処刑場として使われていた場所なのだ。
  • はじめて三条周辺を歩く人は、この狭いエリアに多くある幕末の足跡に驚くのではないだろうか。祇園祭の宵々宮の人混みに紛れて隠れる攘夷派、探索する新撰組を想像しながら歩いてみよう。

ライターのおすすめ

歴史好きが集まり一杯飲むのに最適な池田屋。ワイワイ楽しく歴史談義に夢中になっている人も多いような気がします。アンチ新撰組の人もあえて会合を開いてみては。

塚本隆司

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