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観光観光

2015.12.27

コテコテ文化にふれる観光なら
天王寺界隈から新世界へ

writer : 松田きこ


新世界へ北から行くなら地下鉄堺筋線「恵比須町」。南から行くなら、鉄道各線が集結するターミナル天王寺からJR大阪環状線に乗り換えてひと駅の「新今宮」、あるいは南海本線「新今宮」が近い。天王寺は新スポットあべのハルカスや天王寺ミオが若者に人気。タイプは違うが新世界も、大阪・ミナミのシンボルタワー「通天閣」を中心に広がる人気の観光エリアだ。串カツをはじめとする大衆グルメの街として有名だが、大衆演劇や将棋クラブなど、街のあちらこちらで大阪の下町文化を体感することができる。阪神高速を挟んで東側には天王寺動物園、堺筋線の西側を走る阪堺電気軌道の路面電車もノスタルジックないい味を出している。

誕生から100年、新世界の歴史を知ろう


新世界を楽しむために、まず歴史を知ることから始めよう。新世界は1903(明治36)年の第5回内国勧業博覧会の跡地を利用して1912(大正元)年に開かれた。この時、初代通天閣と共に開業した遊園地「ルナパーク」に、世界の建物を模した建造物やアトラクションが作られたことから、「新しい世界」=新世界と呼ばれたのだ。パリの市街地を模した街並みにショッピングモールがある一大観光スポットとして賑わい、のちにルナパークが閉園した後も芝居小屋や映画館、飲食店が集まって今につながる。

エンタメ度抜群の観光スポット、浪速クラブの大衆演劇


かつて演芸の街といわれた新世界。その流れをくむ大衆演劇場が「浪速クラブ」だ。小屋の前には役者の名前が書かれた幟がはためき、ファンから贈られた花が飾られている。芝居小屋らしい佇まいにテンションが上がる。1,200円のチケットを買って中に入ると、ぎっしり満席のお客さん。芝居あり、殺陣あり、歌と踊りありの舞台の華やかさにファンは魅せられる。ステージの役者さんにおひねりを渡しに行くのがツウの証。毎月劇団が替わり、1ヵ月通し公演でも演目は毎日違う。地元の常連客はもちろん、ご贔屓の劇団を追いかけて遠方から来るお客さんも多い。かつてこの舞台で経験を積み、名を知られるようになった役者も多い歴史ある劇場だ。

昭和レトロな大人の遊び、スマートボールに夢中


大阪で唯一ここでしか遊べないゲームがある。それが遊技場「スマートボールニュースター」だ。スマートボールとは、昭和初期に一斉を風靡したパチンコの一種で、点数が描かれた穴を狙ってボールをはじき、持ち球を増やしていくシンプルなゲーム。最終のボールの数に応じて、お菓子などの景品がもらえる。


1ゲーム100円で25球の持ち玉からスタート。シンプルなルールなので、誰でも遊べて、思わず夢中になってしまう。縁日のゲームで遊ぶようなワクワクを味わおう。18歳以下は入店できないのでご注意を。

大正の将棋名人、阪田三吉を称える石碑


通天閣のたもとには、将棋の駒の石碑がある。これは、明治から昭和初期にかけて活動した将棋棋士・阪田三吉を偲んで建てられたもの。阪田三吉はその強さから全国に名を馳せ、没後、芝居や映画、歌のモデルとして語り継がれた。のちに日本将棋連盟から名人・王将の称号が贈られた人物である。昭和の頃、将棋は手軽な娯楽として親しまれ、この新世界には何軒かの将棋クラブがあったが、現在1店だけになっている。

石でできたルーレットみくじが斬新な新世界稲荷神社


通天閣から北へ約50mのところにある「新世界稲荷神社」は、通天閣と同じ1012年にできた小さな神社で、商売繁盛の神様として近隣の商売人の信仰を集め、2月の節分祭はたくさんの参拝客で賑わう。

境内には、石でできたルーレット形のおみくじがある。円盤を回して出た数字を、横の表に照らし合わせて運勢を占う珍しいもの。

スマートポイント

  • 明治時代から一大観光スポットだった新世界。建物の外観や店の看板に、古き良き時代の名残を見つけることができる。事前に歴史を調べていくと楽しみが倍増する。
  • 100円でこれだけ遊べるのか、と思うくらい満足度が高いスマートボール。デジタル時代にあえてアナログなゲームを楽しむ若者もたくさん見かける。
  • 大衆演劇場、浪速クラブの演目はとっても多彩。ホームページか電話で確認した上でチケット予約がおすすめだ。次に同じ劇団の舞台が見られるのは1年以上先になることも。ファンにとっては待ち遠しい時間となる。

ライターのおすすめ

昭和の時代から続く将棋や大衆演劇といった庶民の娯楽が残り、大阪らしいファストグルメ、スパワールドといった温泉まで、エンタメ度が抜群に高く、オリジナリティあふれる街の空気感を味わってほしい。

松田きこ

おいしいものを食べるのも作るのも大好き、お酒はもっと好き。取材の旅先で酒蔵や温泉を訪ねるのが趣味です。

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