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観光観光

2016.12.09

菖蒲の節句発祥の地
馬の神様が見守る「藤森神社」

writer : 山本宴子

京都市南部の伏見区深草エリアに、平安遷都以前から祀られている藤森神社。学問・勝運、そして「馬の神様」として知られ、全国から競馬の関係者や大勢のファンが訪れます。
近郊にあった3つの社が合祀され、朝廷から庶民まで幅広い崇拝を集める歴史ある社。地元の人々に愛され続けるその魅力をご紹介します。
藤森神 社菖蒲の節句発祥の地石碑

1800年の歴史を持つ古社

203年、神功皇后が新羅より凱旋した後、この地に軍で用いた大旗を立て、兵具を納めて塚を作り、神々をお祀りしたのが藤森神社の起こりとされています。本殿中央の御祭神は素盞鳴命(すさのおのみこと)。東殿に『日本書紀』の編者で、日本初の学者といわれる舎人親王をお祀りしていることから学問の神としても崇敬されています。
藤森神社
794年には無事に都が遷せるよう、桓武天皇より弓兵政所の宝称が授けられ、遷都奉幣の儀式が行われました。また、境内には大将軍社や八幡宮社などの重要文化財も見ることができます。
大将軍社

藤森祭の「駈馬神事」

毎年5月5日に行われる藤森祭は、貞観5年に藤原良房公が清和天皇の勅を受けて催した「深草貞観の祭」がはじまり。現在も5月1日から5日までの5日間、境内に約130の露店が並んで大勢の人々で賑わいます。
5日の当日には4基の神輿(うち1基は女神輿)が氏子地区を渡卸し、武者行列や鼓笛隊も巡行します。そして、西座に祀られている早良親王が陸奥の反乱征討に赴く様子を模した「駈馬」が祭のハイライト。網襦袢を着た氏子たちが馬に乗り、文字を書いたり、身を乗り出して体をひねったり、様々な技を繰り広げながら駆け抜ける姿はまさに圧巻です。
藤森祭

馬の神様に勝運を祈願

藤森祭は菖蒲(端午)の節句発祥の祭とも言われ、子どもの日に飾る鎧兜の五月人形はこの武者行列に由来し、藤森の神が宿ると伝えられています。
菖蒲(端午)の節句発祥の地の銅像
駈馬神事から「馬の神様」として信仰され、加えて菖蒲が「勝負」に通じるということから、多くの騎手や調教師、馬主など競馬関係者がレースの勝利と安全を祈願に訪れます。「上り藤に一」を描いた紋も「1番」と重なり、縁起がいいですね。
馬の銅像

近藤勇と藤森神社

南参道前にある鳥居には後水尾天皇が書かれた「藤森大明神」の額が掲げられていましたが、参勤交代の大名行列が拝礼などで滞ってしまうため、新選組局長・近藤勇が持ち去ったと言われています。
南参道前にある鳥居
また、近藤勇は「いちのきさん」として親しまれている旗塚にあるイチイガシにお参りして腰痛を治癒したという逸話も残っています。

境内には見どころがたくさん

重要文化財の鎧など武具類が展示されている宝物殿には、国内外の馬の置物もたくさん並んでいます。そして、地下約100メートルから湧き出る御神水、不二の水。「勝水」とも呼ばれ、飲食店から一般家庭まで多くの地元住民が容器を持って汲みに訪れます。
御神水不二の水
本殿近くにある手水舎にも注目。その台石は、宇治浮島にあった十三重の塔の第九層を石川五右衛門が持って来たと言い伝えられています。
手水舎

スマートポイント

  • 菖蒲の節句発祥の神社で、学問・勝運・馬の神様として知られる藤森神社。多くの騎手や調教師、馬主、競馬ファンが訪れます。
  • 毎年5月5日の藤森祭では五月人形の由来となった武者行列や神輿の渡行、まるで曲芸のような駈馬神事が行われ、大勢の人々で賑わいます。
  • 境内には近藤勇が訪れた旗塚や石川五右衛門が持って来たといわれる手水舎の台石など、見どころがたくさん!

ライターのおすすめ

競馬や馬が好きな方、日本の歴史に興味がある方に特におすすめの神社です。ぜひ、お参りのあとにじっくりと境内を散策してください。

山本宴子

京都出身・在住。ライター、編集者。歴史、旅行、本屋、パン屋、水族館が好き。ちっちゃなことで感動し、イルカに癒やされる。

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