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グルメグルメ

2016.02.16

[宮古島]島おでんたからの
トロトロ軟らかテビチは島の味

writer : 砂川葉子

沖縄のおでんの具材として、絶対的に欠かせないのがテビチ。
テビチとは豚足のこと、豚の足です。
といったら、この時点で悲鳴が聞こえ、
ページを閉じられそうな気がします。
島おでんたから
テビチは沖縄のおでんには絶対的に欠かせない具材、
まさに島の味です!
ちょっとばかり気後れするのもわかりますが、
テビチのイメージがくつがえるほどおいしい、
トロトロ軟らかのテビチを求めて、
島おでんたからへ行ってみましょう!

これぞ沖縄のおでんスタイル、島おでんたから

宮古島一の飲み屋街イーザト入口近くにある、島おでんたから。
カウンター席の目の前のおでん鍋から上がる湯気。
大根、厚揚げ、さつま揚げ、卵、テビチをよそい、
最後におでん鍋の出汁汁に、さっとくぐらせた菜っ葉をトッピング。
テビチと、この目に鮮やかな菜っ葉が上にのせられているのが、
沖縄独特のおでんスタイル。
沖縄独特のおでんスタイル
まずは、おでんの盛り合わせを前にカメラを構える私に
大将の下地正明さんがひと言。
「グロテスクに撮ってよ。アップで。」
その言葉に思わず固まって、大将を凝視してしまいました。
さらに大将は、
「それでも食べたいって思った人が来てくれたらいいよ。うちは」
とぶっきらぼうにいいました。
テビチのアップ
大将がこの言葉には、ふかーい意味があります。
やはり、テビチのこの見た目だけで
食べられないと拒絶感を口にする人も少なくはないのです。
実は、最近は宮古島の若者でさえ、
テビチに苦手意識を持っている人が多いとも聞きます。

口の中でほどけて溶けるトロトロテビチ

実はテビチが苦手、でした。
豚の足と聞いただけでダメ、要は食わず嫌いでした。
私の嫁ぎ先には、なぜか毎週水曜日にテビチを食べるという風習があり、
もうそれは当時の私には苦行としかいえませんでした。
大将
テビチの仕込みは嫁の仕事で、その大変さといったら…
テビチの仕込みで最も大変なのが、下処理。
下処理を怠ったせいで、豚足に産毛の剃り残しがあり、
それがトラウマとなり食べれなくなってしまった島民は多いのです。
島おでんたからのテビチ
だけど、島おでんたからのテビチを食べてイメージが変わりました!
1日20kgのテビチを6時間かけて弱火で丁寧にあくをとりながら煮込んだ
トロトロのテビチは、けもの臭さもなく
口の中でとろけるように軟らかです。
テビチを食べてから、上に添えられた青菜を食べると、
青菜のしゃっきり感で口直しされ、またまたテビチが食べれてしまいます。
そして、61年ずっと継ぎ足しされてきたという
薄味のお出汁がこれまた本当においしいんです。

宮古島・島おでんたから物語

島おでんたからの歴史は、屋台から始まりました。
今は亡き1代目は、漲水港(はりみずこう)の屋台でいなりずしを売っていました。
昭和32年、先代の奥さんの下地シゲさんは、友達がおでん屋を辞めると聞き、何気なく「じゃあ、そのおでんの出汁を私にちょうだいよ」といってみると、「じゃあ、あげるさあ」とあっさりと譲り受けてしまったそうです。
下地シゲさん
本土復帰前の沖縄で、何気なくいったひと言からおでん屋を始め、
宮古島の飲み屋街イーザトで約半世紀以上に渡り続く名店となりました。
2003年、道路拡張で立ち退きをせざる得なくなり、
今の店舗に移るタイミングで、
大将は家族で宮古島に帰り、島おでんたからを継ぐこととなりました。
今、シゲさんのお孫さんが3代目として修業中です。
シゲさん、大将、大将の奥さんと家族総出で3代目を育成中、
島おでんたからの味は、引き継がれようとしています。

飲んだ後の〆飯はステーキ!仰天の宮古島の風習

ところで、飲んだ締めには何を食べますか?
ラーメン?お茶漬け?
宮古島では、居酒屋で飲んだ後にはなんとステーキを食べるのです!
しこたま飲んで食べた後に、締めでステーキ。
この真夜中にがっつりとステーキ、信じられないが本当の話。
夜も9時を過ぎ、カウンターもシゲさんから大将に代わると、
店内は観光客に代わって、ステーキを求める地元客で込み合い出します。
島おでんたからのステーキは、
宮古島の青年や叔父様らから、圧倒的に支持されています。
島おでんたからのステーキ
じゅわわわわ~っと音を立てるアツアツのステーキ。
ステーキには、たっぷりのおろしにんにくにバター。
ツワモノはこれにご飯とスープをセットでつけます。
最近は沖縄のこの風習がテレビで紹介されたこともあるからか、
まねをする観光客の方も多いそうですよ!
深夜近くの島おでんたからは、
香ばしく焼けた肉と、ニンニクの香りで、
店内のディープ度はさらに増していくようです。

島おでんたからで過ごす夜

島おでんたからには、おでん以外のおいしい沖縄料理も食べられます。
また、宮古島の各酒造会社の泡盛もそろっているので、
泡盛好きにはもってこいです。
店内
おもしろいのがおでんの出前。
どこに届けられるのか、懐かしいピンクの公衆電話が
ジリリリリリンと鳴るのも島らしい風景かもしれません。
カウンター
島おでんたからには、必ず予約をしていきましょう!
開店早々の19時から常に満席状態です。
ニコニコと笑顔が絶えないシゲオバアとの時間も楽しいし、
思い切って地元民が集うディープな時間帯に
ちょっとニヒルな大将との時間もなかなかオススメです。

スマートポイント

  • 島おでんたからには駐車場がありませんので、西里通りなどの周辺のコインパーキングをご利用ください。
  • 島おでんたからは、人気が高いので予約をおすすめします。レトロな雰囲気の和室もあります。
  • 大将の趣味は海洋グッズのコレクション。店内のあちこちに珍しい海の道具が飾ってあり、なかなかおもしろいですよ。

ライターのおすすめ

おでん、ステーキ以外のメニューも安くておいしく、とってもいい飲み屋です。大将はぶっきらぼうながらも、仕事が本当に丁寧で、細やかで、密かにファンです。

砂川葉子

岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。

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