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グルメグルメ

2016.10.18

[大神島]カーキたこを求めて
島人の知恵の産物の深い味わい

writer : 砂川葉子

神の島とも称される大神島の特産品は
「カーキたこ」と呼ばれるタコの燻製です。
燻されることで旨みがアップしたタコは、
弾力ある歯ごたえと、噛みしめるほどに染み出る深い味わいが
病みつきになるほどのおいしさで、
酒飲みの現地ライター砂川のイチオシのお土産です。
しかしながら、カーキだこの作り手は現在、大神島でわずか3名で、
生産量も少なく、非常に希少な逸品です。
カーキたこ
大量生産をせず、決して無理もせず、欲張ることもせず、
あくまで、自然のリズム、自分のリズムで、ぼくとつと、
カーキだこを作り続ける人達のお話を聞いてきました。

離島の知恵の産物、カーキたこができるまで

カーキたこは、離島での生活の知恵から生まれた保存食です。
昔は冷蔵庫もなく、日照りが続けば作物は育たず、
海がしければ漁には出れず、船が出なければ物資も来ません。
大神島の海の恵みを燻し保存すること、知恵と手間をかけることで、
離島の暮らしの厳しさを乗り越え生きてきました。
タコ
カーキたこは、専用の小屋に籠り丸一日がかりで作ります。
タコは内臓や墨を取り除き、魚の干物のように真中から開き、ゆで、
ドラム缶を再利用した手製のカマドに置かれた金網に広げて、
じっくりと燻します。
小屋
ドラム缶を再利用した手製のカマド
たこを置いてからの最初の1時間が肝心だ、といいます。
形を整えながら、絶えずひっくり返し、時折椅子に腰かけ休憩しながらも、
熱いカマドのそばから離れることがきません。
2時間半から3時間かけて燻し続け、やっとカーキたこは完成します。
ほぼ丸一日がかりの重労働、
「わりに合わんさ。それでもね、絶やしちゃならんから」と
作り手のお一人である大浦高義さんはいいます。

島人から聴いたカーキたこの思い出

「昔は何でも燻製にしましたね」
たまたま同席した女性も50年ほど前の思い出話を聞かせてくれました。
イカ、サザエ、島ではミジュンと呼ばれる小さなイワシなど、
タコに限らず、海の恵みを燻製にして保存してました。
漁港
その昔は、畑に薪を並べ、その上にタコなどの海産物を並べ、
さらに上に薪を並べ、火を放ち燻製にしていたといいます。
何とも野趣溢れる光景ですが、
ミジュンは、小さく焦げやすいため薪の上にススキを敷いて、
火のあたり方を変えていたそうで、
細やかな知恵や工夫、熟練の技があるのを感じます。
薪
各家庭では、カマドの上にカーキたこをつるし、
必要な時に必要な分をちぎって調理していました。
カマドの煙で燻されることで、さらに保存性が高まるのです。
「昔の人は本当にえらいよ」
「あのミジュンでとった出汁はおいしかったさあ。」
「やさし~い味がしたさあ」
カーキたこは、大神島の島の味、家庭の味なのです。

大神島のカーキたこを食すためには…

まさに大神島の知恵の産物ともいえるカーキたこは、
大神島唯一の食堂「おぷゆう食堂」でも販売されており、
薄くスライスされたカーキたこがパックに詰まって1,000円です。
夏になるとタコの捕獲量が減るため、品薄状態になるので、
購入できたら、それはとってもラッキーなことですよ。
また、おぷゆう食堂の名物料理カーキたこ丼もぜひご賞味くださいね。
カーキたこと玉ねぎを炒めた甘辛味の丼ぶりは絶品です。
おぷゆう食堂
カーキたこを肴に泡盛を一杯、これは本当に贅沢な時間です。
我が家では、マヨネーズをちょんとつけて食べるのが定番で、
子ども達も大好きなので、1パックはあっという間に食べちゃいます。
カーキたことマヨネーズ
カーキたこは、宮古島中心地のスーパーや居酒屋でも、
なかなか出合うことはありません。
まさに、大神島まで来たからこそ手に入れることができる貴重なお土産です。
その技と味に出合うべく、ぜひ大神島まで行ってみませんか?

スマートポイント

  • 大神島は、宮古島の島尻漁港より15分の離島です。夏場は5往復、冬場は4往復しています。
  • 大神島の特産品は昔からタコの燻製、カーキたこは酒飲みの方へのお土産にとてもおすすめです。夏場は品薄状態になるのでご注意ください。
  • 大神島唯一の食堂「おぷゆう食堂」では、貴重なカーキたこを買うことができます。また、カーキたこ丼は食堂の名物料理です。

ライターのおすすめ

昔は畑で、と今は小屋で、どうして変わったのでしょうか?と問うと「昔は猫がいなかったからさ~。」と、猫対策のために小屋方式に変わったとのことで、何ともほのぼのとした気分にさせられました。

砂川葉子

岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。

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