* menu
閉じる

観光観光

2015.10.30

沖縄本島北部唯一の世界遺産
『今帰仁城跡』をゆるりと歩く

writer : 小川研

沖縄が誇る「ザ・ワールド・ヘリテージ」をご存知でしょうか? 2000年、『首里城跡』を始めとした城(グスク)跡などからなる「琉球王国のグスク及び関連遺産群」が、日本で11件目となるユネスコの世界遺産(文化遺産)として登録されました。

中でも、沖縄本島北部本部半島の『今帰仁城跡(なきじんじょうあと)』は、首里城跡同などの37000㎡という県内最大級の規模を誇る、旧王城です。また、標高約100mから望む美ら海絶景ビューにも定評がある他、冬季は緋寒桜の名所としても知られるなど、北部観光のド定番スポットです。
今帰仁城跡(なきじんじょうあと)絶景ビュー

高さ7m・長さ1.5kmからなる外郭が生む圧倒的な存在感

2006年4月には、「日本100名城」の98番にも選定されるなど、沖縄のみならず全国的にも高い知名度を誇る今帰仁城跡。その威風堂々とした佇まいは、遠目からもわかるほどの存在感…。
荒削りに積み上げられた石灰岩の石垣
まず目に入る荒削りに積み上げられた石灰岩の石垣。高さ7m前後の「外郭」は、「野面積み」といわれる最古の造り方といわれています。周囲1.5kmに連なる長大な城壁は、さながら中国の『万里の長城』を彷彿させるほどダイナミックです。

グスク交流センターから少し歩くと、威厳のある正門「平郎門(へいろうもん)」が見えてきます。門の天井は、大きな一枚岩を載せた堅牢な造りで、左右に挟間があるのも特徴です。
威厳のある正門「平郎門(へいろうもん)」

初春に寒緋桜が咲き誇る参道の先に現れる広大なスペース

正門から上部へ一直線に伸びる「七五三の階段」は、1960年代に整備されました。1〜2月ごろには無数の緋寒桜が咲き誇り、美しい表情を見せてくれます。最も観光客で賑わうのがこの時期です。
「七五三の階段」
緋寒桜が咲き誇る
300m程の参道(階段)を登り詰めると、唐突に広がる「大庭(うーみやー)」。建物の跡と見られる礎石などが残る広場で、ここから城跡のメインスペースが構成されています。その北側、一段高くなった「御内原(うーちばる)」には、域内で最重要とされる御嶽があります。
建物の跡と見られる礎石などが残る広場
そのすぐ下には、かつて兵馬の訓練が行われていた「大隅(うーしみ)」と呼ばれる広々とした城郭を俯瞰できます。
広々とした城郭

かつて城主の館があった本丸に家臣団の住居跡も

御内原の先に進むと、いよいよ城跡の中心部「主郭」が現れます。本丸とも呼ばれ、13世紀末頃から17世紀前期まで機能していたとされています。多くの礎石が現存し、かつての城主の住居であった建物を想起させてくれます。
城跡の中心部「主郭」
城跡の中心部「主郭」本丸とも呼ばれる
現在は、火之神の祠や来歴碑が建立され、祭祀を行う場所として利用されるなど、聖地巡拝「今帰仁上り(なきじんぬぶい)」の重要な拝所。年間を通して、多くの参拝者が訪れます。
ちなみに、その奥、正門から最も奥(東)、本丸の一段低い場所には、「志慶真門郭(しじまじょうかく)」と呼ばれる家臣団の住居跡と考えられる郭が広り、裏門跡も確認できます。
本丸の一段低い場所にある「志慶真門郭(しじまじょうかく)」

遥か琉球の歴史に想いを馳せつつ絶景を堪能

そもそも今帰仁城跡は、13世紀ごろ築かれたといわれていますが、明確な年代や作り手などその由来は不明です。
それでも歴史を繙くと、大きく3つの時代で変遷。まずは「三山時代」、琉球が、北山・中山・南山に分かれていた14世紀初頭は、北山王の主城でした。約100年間、難攻不落の名城と謳われていましたが、1416年に中山の尚巴志(後の琉球国王)によって滅亡。
その後、中山が北部地域の管理とした「監守時代」。しかし1609年に薩摩軍による琉球侵攻にあい、城は炎上。
その後「監守時代以降」では、城跡自体が御嶽(うたき)とされるなど、精神的拠り所として崇拝されるようになりました。
「監守時代以降、城跡自体が御嶽(うたき)とされる
と、普段余り知ることのない、古の琉球ロマンに想いを馳せつつ、標高100mの城壁から遠方を望む…。少しだけ歴史を知って眺める景観は、ひと味違うから不思議です。
標高100mの城壁からの眺め
世界遺産ならではの時空を越えた深遠なモーメントは、他では得られない鮮明な思い出を残してくれそうです。
咲き誇る緋寒桜

スマートポイント

  • 10名以上なら、入場料は大人320円、小中高生は240円になる団体割引の設定があります。
  • 入場料は、駐車場に隣接する『今帰仁村歴史文化センター』も込み。古の沖縄の人々の生活が垣間見える貴重な資料が豊富な、ちょっとした博物館。一見の価値ありです!
  • 那覇発の、北部観光日帰りバスツアー各種あり。今帰仁城跡を始め、海洋博公園や古宇利島など、本部半島の見所を一日巡って4,000〜6,000円程度。大抵は施設入場料すべて込みとかなりお得。検索してみましょう!

ライターのおすすめ

毎年1月中旬から2月初旬。沖縄では寒緋桜が咲き誇るころ、『今帰仁グスク桜まつり』が開催されます。夜は、城跡全体が、色とりどりにライトアップされ、信じられないほど幻想的…。ぜひこのタイミングに合わせて旅程を!

小川研

世界を歩きまくって醸成されたオンリーワンのフィルターを媒介し、沖縄情報を立体的に熱(苦し)く伝える。

スポット詳細

沖縄観光モデルコース

記事検索

ツアー検索

3+