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観光観光

2015.03.22

垣花ヒージャー
~日本名水百選の水~

writer : Hinata

湧き水1

湧き水への道

両側を大きな岩に挟まれた石畳の入り口は、少し薄暗く
向こうの様子はほとんど見えない。
ここに湧き水がどんな風に流れているのだろうか…
この先に広がる風景に期待が高まる。

足元に気を付けながらごつごつした岩の坂道を降りてゆくと、
遠く下方から昇ってきた風がさまざまな音を運んで
耳元を通り抜けていく。
道の両脇では小さな葉っぱ達が一斉にサワサワと揺れだし、
まるで誰か来たよと合図し合っているかのようだ。

そして更に、降りて行く。
ふと明るさを感じて顔を上げると、
突如目のまえに美しい景色が現れて驚いた。
遠くに港が見えて、畑や集落などがミニチュアのように広がっている。
そこに、垣花ヒージャー(湧き水の水場)はあった。
森の中の写真
風景写真

昔からの風景

垣花村の人達は昔、ここの水を生活用水として使っていた。
水浴び、洗濯、野菜洗い、
水汲みなどをしにここに通って来ていたという。
樋から水が流れ落ちる所はヒージャーと呼ばれ、
ここでは水場は3つに分かれている。
左側上の水を女性が使い、右側下の水は男性が使っていた。
その下流の浅い水たまりは馬の水浴び場などに使っていた。
湧き水2
稲作が盛んだった頃の名残の畑が、
今はクレソンやタイモの小さな畑になって形を残している。
現在は観光地になっていて、日本名水百選に選ばれたという水場には、
地元だけでなく日本各地から人が集まってくる。
ここに癒しを求めてやって来る人も多い。

水の中はメダカやトカゲが泳いでいたりして、探すのが楽しい。
子供たちに混じり、お父さん達もズボンをまくり上げて
水に入り何だか楽しげだ。
ベンチの周りではイタチが愛嬌のある顔を覗かせて、忙しなく動き回る。
湧き水の周りに生き物達がたくさん住んでいる、
そんな小さな世界にそっと参加させてもらう。
草に水が滴る様子
水量の多い頃にここに来て上から下へと流れていく水の間に立つと、
自分のいろんな不必要なものが浄化され海まで
流されていく感覚になったりもする。
忙しい日常を忘れ、地面に座り、水の流れに手足を浸す。

何も考えない。ただ感じる。
そんな時間をつくることの大切さを知る。

垣花ヒージャー。
ここは、水から癒しをプレゼントしてもらえる場所だ。

hija_006
文章 Hinata
写真 Yoshiaki Ida

入場料はなく、自由に出入り出来ます。
大きなペットボトルなどを持って行くと、
水を汲んで持って帰ることも出来ます。
上からの降り口と、真ん中の入り口、下からの昇り口がありますが、
坂道は足場が悪く滑りやすいのでヒールはおすすめできません。
冬は苔の緑が少なめですが、
春に向けていっきに緑一色に切り替わります。
沖縄ではヤギの事もヒージャーと呼びますが、
ここでは水場をさしています。

Hinata

神戸出身。西表島の生活を経て沖縄本島へとたどり着く。独自の感性で沖縄の物語を伝える。

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