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観光観光

2019.10.29

紋別を知ろう! 感じよう!
個性的な展示の紋別市立博物館

writer : 金子 美里

紋別市はオホーツク海に面した北海道北部の港町。冬は流氷が訪れ、寒さも厳しい土地ですが、人が住みはじめたのは、なんと旧石器時代。歴史の古い土地でもあるのです。紋別市立博物館は、そんな街の歴史を紹介するスポット。「博物館なんて地味」と侮るなかれ! 工夫いっぱいの展示で、楽しさあふれる施設なのです。
紋別市立博物館
分館のまちなか芸術館
分館のまちなか芸術館では、地元ゆかりの芸術家の作品にふれられて、さまざまな角度から紋別を知り、感じることができますよ。

大きなトドがお出迎え! まずは来館記念の写真を撮ろう

オホーツク海に面した紋別市は、流氷観光でも知られる街です。札幌や旭川と高速バスで繋がっているだけでなく、市内にオホーツク紋別空港があるほか、女満別空港も使えて、道外からのアクセスも良好。
紋別市立博物館外観
紋別市立博物館では、紋別の歴史をアイデアいっぱいの展示で楽しく、わかりやすく紹介してくれます。
トドのはく製
館内に入ると出迎えてくれるのは、大人でも見上げるほど大きなトドのはく製。体重が700㎏もあったというこのトドは、近寄ったり触れたりしてもOKなので、ここでいきなり記念撮影もいいですね。
ミンククジラの骨の標本
さらに目を天井へ向けると、ミンククジラの骨の標本もあって、紋別が海とともに歩んできたことがわかります。展示室の入り口にある、オホーツクシアターの映像で紋別の四季を体感したら、さっそく室内へ足を進めて紋別の歴史を感じてみましょう!

ハマ・オカ・ヤマに分かれた個性的な展示にワクワク!

展示室は、大きくハマ(浜)・オカ(丘)・ヤマ(山)の展示に分かれています。入ってすぐのスペースは、漁業の歴史を紹介するハマの展示です。漁具を並べるだけでなく、模型でさまざまな漁の方法を紹介したり、ニシンの群れが網にかかる様子を光ファイバーで表現したリ……と、工夫がいっぱい。
ハマの展示
天井に吊るされた漁船の模型
天井に漁船の模型が吊るされるなど、ダイナミックな展示も見どころです。再現された番屋に靴を脱いで上がれば昔の漁師の生活を感じられますよ。
オカの展示
続くオカは、日常生活の歴史。北国ならではの雪下駄などの日用品のほか、農林業で使う道具など暮らしで使われたレトロなものが並びます。
ヤマの展示
ヤマでは東洋一とうたわれた鴻之舞(こうのまい)金山を紹介。明治末期に発見され昭和48年まで操業していたこの金山は、日本で3位の産金量を誇っていて、ふもとには約13,000人が暮らす大きな集落がありました。
採掘風景
採掘風景や、実際に採掘された金に加えて、活気あふれる町の様子も紹介。にぎわっていた町が閉山後、消えていく経過にふれると、寂しさとともに歴史のロマンも感じますね。

収蔵展示室で、はく製から古い生活用具までじっくり見よう

展示室の隣にある収蔵展示室は、博物館の収蔵庫を一部公開するスペース。室内は、自然や産業、文化などのテーマに沿って分けられていて、数え切れないほどの資料が整然と並べられています。
オホーツク海で見られる動物のはく製
入ってすぐのスペースには、アザラシやクマ、エゾシカなど紋別周辺やオホーツク海で見られる動物のはく製がズラリ。アラスカで捕獲されたタイリクオオカミのはく製には、凛々しさと気品が漂います。触れることもできるので、実際に毛並みなどを肌で感じてみてくださいね。
多種多様な収蔵品
ほかにも、農具や漁具、家庭用品など、多種多様な収蔵品が並びます。
鴻之舞金山のジオラマ
なかでも見どころは、鴻之舞金山のジオラマ。陸上の町のようすと、その地下に掘られた坑道を表したもので、どれほど深く、どれほど広範囲に坑道が広がっていたかが一目でわかるようになっています。地下に張り巡らされるように掘られた坑道の数から、「東洋一」といわれた規模を実感できますよ。

まちなか芸術館でアート作品から紋別の自然を感じる

まちなか芸術館外観
博物館の目の前にある分館「まちなか芸術館」は、紋別ゆかりの芸術家、村瀬真治さんと齊藤顯治(けんじ)さんの作品を展示しています。

村瀬さんは高校の美術教師として紋別に赴任。初めて見た流氷に魅了されて以来、油絵で流氷を描き続けた画家です。試行錯誤を重ね、流氷の美しさや冬の空気感をデフォルメした形と色彩で表す独自の画風を確立。幻想的な作品は、流氷を厄介者と思っていた市民の心を動かし、現在の流氷観光に繋がるきっかけにもなりました。
村瀬さんの油絵
村瀬さんの油絵と並んで展示されるオブジェは、紋別出身の彫刻家・齊藤顯治さんの作品。金属や石で作られた抽象的な形は、どれも自然からインスピレーションを得たもの。
齊藤さんの作品
齊藤さんの作品は、市内の景色に溶け込むように展示されているものも少なくありません。雨風にさらされて、さらに味わい深くなった作品を、市内で探してみるのも楽しいですよ。
 
自然や歴史、産業、芸術など多角的に紋別を感じられる紋別市立博物館。ここで地元を深く知れば、観光が味わい深くなること間違いなし!

※こちらは、公開日が2017年4月24日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。

スマートポイント

  • 展示室前にあるトドのはく製は記念撮影スポット。個性的なポーズで楽しい写真をトドと一緒に撮影しちゃおう。
  • 本館、分館ともになんと無料! 常設展示のほかにも、さまざまな特別展が開催されるほか、市民が作った作品など幅広い展示が楽しめます。
  • 徒歩圏内には、お土産がそろう「氷紋の駅」や日帰り温泉施設「紋太の湯」もあります。バスターミナルも近くてアクセス抜群。

ライターのおすすめ

博物館の展示室中央にあるジオラマは必見! 旧石器時代から江戸時代末までの紋別の集落の生活を精巧に表現していて、人々の息遣いも聞こえてきそうなほど細やかです。見れば見るほど楽しくなっちゃいますよ。

金子 美里

フリーランスライター。地元情報誌の編集として勤めたのち独立。現在は観光情報誌や旅行雑誌などに執筆。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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