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グルメグルメ

2017.03.30

ほんわか宿の店主が作る
天然酵母石窯パン、麦焼屋

writer : 松村葉子

西海岸の海とパン
沖縄本島北部、恩納村西海岸の浜まで徒歩5分の立地にて
宿「南恩納トロピカル」を営む小野さんご夫婦。
元気なニワトリと子どもが4人、子連れにも優しいアットホームな宿だ。
職人肌の宿主が、宿に併設する「麦焼屋」で焼く、天然酵母パンは
クセがなくて優しくて、毎朝の食卓に登場させたい素朴な味わい。

酸味を抑えた手頃な値段の、天然酵母パン。

お店の案内看板
沖縄自動車道を北上し屋嘉インターで降りると、深い緑に覆われゆったりとした景観が広がる。那覇から車で1時間でずいぶんと違う場所へ来たものだと感じることだろう。国道58号線から山側へ細いわき道を入ってすぐの場所にある、ブルーの壁が目印の宿、南恩納トロピカルは、一人旅でも家族連れも気軽に宿泊ができる交流宿だ。
店内
小野さん
入り口には宿主が焼くパンを販売する「麦焼屋」が併設。天然酵母でじっくりと膨らませて石窯で焼く素朴な味のパンを求めて、ランチタイムに地元の客も入れ替わり訪れる。
様々な天然酵母パン
黒糖ココアロール(150円)やアーモンドバター(170円)といった、おやつ感覚で食べられる軟らかい生地のパンや、ツナマヨネーズやポテトチーズカレー(各150円)といった惣菜パンも。
パンの種類に応じて酵母の配合を微妙に調節し、硬さや味わいのバリエーションを豊かにしている。天然酵母パンにありがちな強い酸味を抑える工夫をすることが、麦焼屋のこだわり。

海風にあたりながらぼーっと。パンを味わう。

テラス席
イートインできる店内には、恩納岳から小川が流れ込む屋嘉田潟原(やかたかたばる)を一望するテラス席が。海風が心地よい。
お子さんも飽きない空間
室内はお子さんも飽きない空間。
コーヒーや紅茶(350円)、ハーブティー(300円)、シークワァーサーなど各種ジュース(400円)、ビール(450円)とともに、小麦の味わいを楽しむ(ドリンクは持ち帰りの場合、すべて50円引き)。
かごに盛ったパン
パンに使用するのは、元種を10年間変えずに使い続けている、伊江島産の無農薬小麦粉からおこした自家製酵母。長年使っていると菌自体が強くなるらしい。
小麦は基本九州産。カンパーニュ系のパンには伊江島産小麦、フランスパン生地には県産の小麦ふすまを使用。また沖縄産の塩や黒糖、自家製ベーコンを材料にする。
食パンやハード系のパン
食パン(1斤560円)やハード系のパンは、酵母の風味が出ながらも酸味はきつくなく、噛みしめるほどに味わいが増す。
くるみカンパーニュ(330円)は生地に伊江島産全粒粉を30%使用、クランベリー&クリームチーズ(300円)は県産小麦ふすまを15%使用。

一人旅でもお子さん連れでも、旅を楽しんでもらいたい。

部屋の窓
窓から見える海
宿の部屋は2段ベットや畳とベットが入った相部屋(男女別)と、ご家族向けの個室(6畳)がある。部屋の窓から海が目前。
小野芳央さんと晴代さん
宿を営む小野芳央(よしおう)さんと晴代さんには、保育園児から小学生までのわんぱく盛りのお子さんが4人。お子さん連れのお客さんも気兼ねなく泊まってもらいたいという思いがあり、「家族で経営してます!」と全面アピール。
鶏
庭にあるブランコ
宿泊客の半分はリピーターで子ども同士も仲良くなり、到着するや否や子ども達で海へ出かけてしまうのだとか。
お一人やご夫婦での宿泊客も、小野さんのお子さんたちの成長を楽しみに、会いにやってきてくれるという。
「初めての方にもいきなり “肩車して!”という子に育っています」
手作りの石窯
パン屋さんのお隣の工房を見学。手作りの石窯で、約2時間ほど温めたのちに余熱でじっくりと焼く。薪にはやんばる産のしいの木など端材を使用。

毎朝食べられるお手軽さを大切に

小野さんとパン
小野さんのパン作りはすべて独学で、本を読んで知識を集め、実験を重ねていく中で今の味にたどり着いた。
初めは島バナナやパパイヤ、コーヒーの赤い実などで、酵母作りを繰り返した。うまくいったりいかなかったりしたが、市販品ではなく自然にあるもので作れるということが楽しかったという。
酵母
ライ麦酵母
発酵が進んだもちもちの白い酵母(写真上)。
ライ麦で起こしたライ麦酵母で、強い風味を生かしたパンを作ることもある(写真下)。
10年間てしおにかけて大事にされてきた酵母達。
天然酵母パンの味
沖縄はここ10年でパン屋さんが急増しているが、以前はマーガリンたっぷりの菓子パンが主流だった。天然酵母パンの味など、おばぁ達には「これ、なんね〜?」という代物かもしれない。
そんな地域性から、麦焼屋のパンは市販よりはお高い、でも天然酵母としては安い。
「材料はできるだけいいものを使いたいんだけれど、朝ごはんに食べれる手軽さは大事。天然酵母だからって、希少価値をつけなくても良いと思います。パンはパン。それ以上でもそれ以下でもありませんから」

※文中価格はすべて税別表記

スマートポイント

  • 黒ごまロールをいただきました。ゴマの風味に合わせて(ほんのりと)甘みの強めな生地。カンパーニュ系は若干酸味を出しています。具材による生地の風味の使い分けが絶妙、いろいろと食べ比べてみてほしい。
  • 目の前は浜遊びできる海ですが、泳げるビーチは少し移動する場所になります。動植物の可愛いイラスト入りMAP「屋嘉田潟原ものがたり」が宿に置いてあるので、パンを片手に周辺を自然散策するのもいいですね。
  • 麦焼屋オリジナルアイスが楽しめます。グアバ、パッションフルーツといった地元の果物をふんだんに使った味や、オーガニックココア、天然バニラビーンズ。さんぴん茶アイスという変わり種も!

ライターのおすすめ

宿主の小野さんは職人気質。子育てと一緒、丁寧に手をかけて、楽しみながらパン作りをされている姿勢がうかがえました。「それ以上でも以下でもない。パンはパン!」朴訥なお人柄が、優しいパンの味に出ています。

松村葉子

15年住んでいますが、沖縄はいつも深く濃ゆ〜く目の前に…。背伸びせず、面白いと思ったものを、ご紹介していきます。

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