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グルメグルメ

2016.10.23

継ぎ足し続ける極上のスープ
正統派釧路ラーメンの河むら

writer : 金子 美里

北海道四大ラーメンに数えられる釧路ラーメン。魚介ベースのあっさりスープと、極細ちぢれ麺が特徴です。その代表ともいえる一店が「河むら」。1989年創業で、歴史は30年足らずですが「正統派の味」として、地元客だけでなく観光客も多く訪れます。
釧路ラーメン
特徴はなんといってもスープです。継ぎ足して作る味は、透明感がありまろやか。お酒の締めにもぴったりです。釧路ラーメンを体験するなら、まずはここから!
暖簾

あっさりスープはクリアで奥行きのある味わい

幣舞橋(ぬさまいばし)にも程近い釧路の繁華街・すずらん通りに店を構える「河むら」。小ぢんまりとした外観ながら、釧路ラーメンの本流の味を引き継ぐ一店といわれ、道内外にも多くのファンがいます。きりりと引き締まったエンジ色の暖簾が“正統派”の風格を感じさせますね。
黄金色のスープ
一番の特徴は、透き通った黄金色のスープです。だしは削り節をメインに鶏ガラ、玉ネギだけとシンプル。丁寧にアクと余分な脂をとりながら煮出したものを、創業以来継ぎ足し続けてきたスープに、様子を見計らいながら加えていきます。味にブレを出さないために、どのタイミングで、どれくらいの量を継ぎ足すかは経験の成せる技。厨房に立つ河村潤也さんがスープ鍋を見つめる目も鋭くなります。
醤油ラーメン
醤油ラーメン(700円)は必ず頼みたいメニューです。すっきり透き通った味ながら、口のなかに削り節の上品な香りがふわりと広がる奥深い旨さ。思わず「もう一口」と、レンゲが進みますよ。

細ちぢれ麺はスープとの相性抜群! 旨みをがっちり絡みます

極上のスープの味わいをしっかりサポートするのが、特注の細ちぢれ麺です。玉子を使わず、かん水少なめの白っぽい麺は、材料の麦から選んでオーダーしています。こだわりは、原料や細さだけではありません。
細ちぢれ麺
手もみ
麺を茹でる前にかける、もうひと手間。麺をほぐしたり、ぎゅっと握ったり揉んだり、ときには叩きつけたり……と、念入りに何度も手もみをするのです。「しっかり手もみすることで、さらに縮れが出てスープが絡みやすくなります」と河村さん(写真右が手もみ前、左が手もみ後)。
手もみ前と手もみ後
茹で時間は、ほんの40秒前後。水を差しつつお湯の温度を調整し、鍋のなかで踊るように茹る麺を素早く引き上げる様子は、まさに熟練の動きです。極細麺が特製スープとコラボすると、すっきりした旨みに麦の香りや甘みを加わってクセになるおいしさですよ。

一切手抜きなしのトッピングが味のアクセント

ラーメンに載るのは、チャーシューとメンマ、刻みネギととってもシンプル。それだけに、一つひとつ、味が際立ってしまうのも確かです。だからこそ、妥協は一切なし! それぞれの具材を、時間をかけて仕込んでいます。
チャーシュー
生醤油で煮込んだ豚もも肉
薄めにスライスしたチャーシューには、豚のモモ肉を使用。生醤油で3時間ほど煮込むため、しっかり醤油色になっていますが、見た目に反して上品なまるみのある味わいです。程よい軟らかさで、噛むごとに豚肉の旨みも感じられます。
メンマ塩抜き
コリコリとした食感のよいメンマは、数時間かけて塩抜きし、醤油で炒めて風味を付け。さらに、シャキシャキとしたネギが食感と香りのアクセントになっています。スープや麺という主役を立てつつ、個性が光るトッピングで、ますますラーメンの旨みが増すのです。

お酒の後にもするする入る。締めラーメンにもぴったり

後味のよいすっきりした味わいのラーメンは、細麺ということもあってするすると気づけばお腹に収まってしまうおいしさ。普通盛りならあっという間に食べきってしまって、物足りなさを感じてしまうかも。そのせいかランチタイムなどは、女性でも大盛りを注文する人が多くいます。
細麵のラーメン
あっさりと食べやすいからこそ、お酒の後の締めラーメンには最高! しつこさ皆無のまろやかな味は、酒肴で満たされたお腹にも不思議と抵抗なく入ってしまいます。完食できるというだけでなく、お酒に疲れた胃をやさしく包み、ほっと癒してくれるよう。夜になれば、この味で一日の締めようと、ほろ酔いのお客さんが店の暖簾を次々とくぐります。
ラーメンを出す河村さん
奥深い旨みとクセがない澄みきった味わいのラーメンを味わわせてくれる河むら。手間ひまを惜しまず丁寧に作る一杯が、多くの人のハートをつかみ「釧路ラーメンならココでしょ!」と言われる、正統派の味を守り続けているのです。
河むら外観

スマートポイント

  • 小ぢんまりとした店ですが、カウンターの奥には小上がり席も。ファミリーでも利用しやすいです。
  • 普段は普通サイズを頼む人でも、お腹が空いているなら大盛(+150円)がオススメ。お酒の後でお腹いっぱいな人にはハーフサイズ(-150円)も用意。
  • 夜は締めに立ち寄る人で混み合うことも多いので、ゆっくり味わいたい人は昼過ぎを目がけて訪れよう。

ライターのおすすめ

河村さんの厨房内の動きは無駄がなくて、思わず見入ってしまうほど。入り口に近いカウンター席は特等席です。

金子 美里

フリーランスライター。地元情報誌の編集として勤めたのち独立。現在は観光情報誌や旅行雑誌などに執筆。

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