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観光観光

2017.09.21

カフェや古民家ギャラリーも
涼と風情を楽しむ鴨々川散歩

writer : 新目 七恵

すすきのを流れる約2.5kmの小川「鴨々川」
鴨々川(かもかもがわ)は、札幌・すすきのを流れる約2.5kmの小川。せせらぎのそばには、豊かな緑と、どこか懐かしい風景が広がっています。
ぶらり歩けば、繁華街のど真ん中に、こんなノスタルジックな街並みが残っていることに驚くはず。川沿いにはカフェや古民家ギャラリーもあり、散策コースにもってこい。
せせらぎのそばに咲く可憐な花
周辺にはホテルも多く、市内観光の前後にふらっと立ち寄れるのも魅力。札幌の歴史も感じられる鴨々川散歩で、癒しのひとときをお楽しみください。

中島公園からすすきの中心部まで。水辺をぶらり散策しよう

鴨々川の南端は、中島公園から始まります。地下鉄大通駅から東豊線で二つ目の幌平橋駅で降りると、川は目の前。移ろう川面を眺めたり、美しい木漏れ日を感じたり。流れに沿ってそぞろ歩けば、自然が織り成すエンターテンメントショーに魅せられるでしょう。
どこか懐かしい風景
公園を抜け、創成川と交わる橋まで、のんびり歩いて約1時間。中島公園内には水遊びできるスロープがあり、夏は子供連れに人気。所々にベンチもあり、好きなときに休めるのもうれしい点です。
ベンチで休憩
実はこの川、開拓以前からあったそう。くねくねした蛇行が、昔の面影を伝える貴重な河川なのです。
昔の面影を伝える貴重な川
岸辺で遊ぶカモたち
ちなみに、川の名前からあの有名な京都・鴨川を連想するかもしれません。あながち間違いではなく、諸説ある由来のひとつが「札幌の街づくりの見本となった京都にちなみ〝ミニ鴨川〟とした」というもの。昔から鴨が多かった、なんて説もあるとか。真相はともあれ、古くから親しまれてきたことは間違いなさそうです。

ふわふわ&とろっ! 話題のパンケーキ店が川沿いに

鴨々川周辺にはカフェや隠れ家的ビストロも。なかでも、パンケーキ王子こと杉本悟氏のプロデュース店として人気なのが「VERY FANCY SAPPORO」。地下鉄豊水すすきの駅から徒歩約4分、川沿いのホテル「HOTEL RELIEF 札幌すすきの」1階にあります。
VERY FANCY SAPPORO
プレーン(800円)や「チーズ&エッグ」(1,250円)など15種類のパンケーキがある中、一番人気は、3種のベリーが盛られた「ミックスベリー」(1,150円)。ベリーソース、フレッシュクリーム、バニラアイスが添えられ、一皿で色々な味わいが楽しめます。
3種のベリーが盛られた「ミックスベリー」
ふわっふわ、なのに、とろっと半熟。美味しさの秘密は、生地の新食感にあります。「混ぜ方ひとつで食感が変わるので、店では訓練したスタッフが絶妙のタイミングで焼いています」と田野酉江店長。
明るい店内
窓越しに見える鴨々川の風景も風情あり。鯉の放流区域なので、帰りには悠然と泳ぐ立派な姿を見てみてください。

川と街の記憶を伝える「古民家Gallery鴨々堂」

鴨々川散歩で立ち寄ってほしい場所がもうひとつ。「VERY FACY SAPPORO」の近く、川のほとりにひっそりと佇む「古民家Gallery鴨々堂」です。
ここは、もとは芸者が集まる置屋。すすきのが花街だった時代を伝える数少ない建物で、「札幌の民衆史を感じてもらえれば」と店主の石川圭子さんが改修しました。
川のほとりにひっそりと佇む「古民家Gallery鴨々堂」
札幌の民衆史を感じられる空間
訪れた際は、まずは玄関にご注目を。竹小舞(たけこまい)という土壁の下地が一部むき出しになっています。厳冬の北海道を、伝統的な和風住宅で乗り越えた往時を想像する手掛かりなのです。
1階には無料の常設ギャラリーも。佐藤武さん、唐牛幸史さん、山本祐歳さんら、北海道の作家作品がずらり。販売もしているので、旅の記念にお買い求めください。
無料の常設ギャラリー
鴨々川ではかつて、染めた反物を水洗いしたり、食器を洗う光景もあったそう。石川さんは、そんな川にまつわる記憶を再発掘しようと、ここを拠点にイベントなども行っています。

ガイドツアーやイベントで、鴨々川をもっと深く楽しもう!

「ただ歩くだけでは物足りない!」という方には、月曜日と土曜日に行われる「中島公園・すすきの名所を巡るガイドツアー」がオススメ。鴨々川周辺の歴史や街並みに詳しい市民ガイドさんの名調子を聞きながら、楽しく歩けます。
歴史や街並みに詳しい市民ガイドさん
コースは二つ。月曜日夜の「薄野ナイトツアー」は、すすきのにあるお寺の境内を散策する歴史探訪モノ。一方、土曜日昼の「薄野寺町BOZUめぐり」は、三つの寺を巡り、お遍路体験や阿弥陀如来坐像を見学する内容。どちらも、普段できない体験ができるユニークなツアーで、記念品があるのもお楽しみです。

毎年秋、鴨々川周辺で開催される「鴨々川ノスタルジア」も、一見の価値ありの名物イベント。札幌芸者衆の踊り鑑賞会やお寺での怪談朗読会など、寺町・すすきのの魅力を体験できる企画が盛りだくさん。
鴨々川周辺で開催される「鴨々川ノスタルジア」
札幌芸者衆の踊り
歓楽街のイメージが強いすすきのの、ちょっと違う魅力を伝える鴨々川。癒しの空間とオモシロ体験が、あなたを待っています!

スマートポイント

  • 札幌市作成の「創成川・鴨々川 川めぐりマップ」は、川の歴史や散策ポイントを紹介するガイドマップ。専用サイトからダウンロードできるほか、市役所、区役所などで配布もしています。
  • 「VERY FANCY SAPPORO」は、朝食(午前7時~10時)もオススメ。ホテルを利用していなくても来店OK。各1,000円で、ランチとは違う特製のパンケーキメニューが日替わりで味わえます。
  • 「鴨々川ノスタルジア」の公式ガイドブック本「Bocket(ボケット)」(1,000円)は、読み応えのある一冊。毎年イベント前に発行し、鴨々堂などで販売している。鴨々堂ではバックナンバーの閲覧も可。

ライターのおすすめ

中島公園から散歩をはじめると、ちょっと疲れたころにカフェや鴨々堂が見えてくるのでオススメです。とくに、緑茂る夏と紅葉の秋は、川沿いの景色が目に楽しいです。

新目 七恵

1982年、北海道生まれ。十勝、函館の地方新聞記者を経て、2011年から札幌でフリーライターとして活動。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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