地域に愛される元祖ファミレス
南城市のチャーリーレストラン

初めてなのにどこか懐かしい雰囲気

チャーリーレストランの始まりは沖縄本土復帰の翌年。1973年の開業以来、普段使いのランチはもちろん、結納や誕生日といったハレの日のお祝いから、同窓会や気軽な飲み会まで、地元の人々に欠かせない存在として親しまれています。

一歩足を踏み入れると、タイムスリップしたかのようなクラシカルな雰囲気。創業当時の面影を残す店内はゆったりとした時間が流れ、どこか懐かしさを感じさせます。１階はテーブル席、２階には小座敷と大広間があり、お店の隅から隅までピカピカに磨き上げられていて気持ちよく過ごせます。

ふすまを開け放てば100名の利用も可能という２階にはステージやカラオケセットも完備。結婚式の披露宴に長寿のお祝い、忘年会に新年会、数多くの幸せな笑顔が目に浮かぶようです。

遊び心たっぷりの池にも注目！

お店の一角には本格的な池もあり、金魚の群れが泳いでいます。大人達が酒盛りでにぎわっている間、子ども達はこちらで楽しんでいるのかもしれませんね。じっくりと眺めていたら、「金魚の他に大きなカメもいるんですよ。ほら、そこそこ」とうれしそうに教えてくれる店員さん。

斑点模様の魚は南アメリカの熱帯域に生息するナマズの一種でプレコという名前だそうです。朝方にこっそりのぞくと、このプレコとカメが追いかけっこをしている姿が見られるのだとか。ウサギとカメならぬ、プレコとカメ。まったく想像がつきませんが、気になる人は開店直後にご確認を。

自分へのごほうびに！
チャーリー自慢の軟らかステーキ

まるでテーマパークのような空間を楽しんだ後は、おまちかねのお食事タイム。和洋中、さらに沖縄料理までそろうこちらでは、フードだけでもおよそ100種類のメニューが並びます。

お店一番のオススメは名物のチャーリーステーキ（2,180円）。オーストラリア産穀物牛の上質なリブロースを使用したお肉はとても軟らか。素材へのこだわりはもちろんですが、絶妙な火入れにも熟練の職人技が光っています。

すりおろし玉ねぎの甘みが生かされた醤油ベースの特製ソースはステーキとの相性バッチリ。あっさりとしているので分厚いお肉でもまったく重たく感じません。ステーキを愛してやまない地元うちなーんちゅが足しげく通うのも納得です。

地魚と島野菜たっぷりの煮付け定食もオススメ

さらにもうひとつ、魚と野菜の煮付け定食（1,425円）は沖縄の海の幸を堪能できる贅沢なメニュー。季節ごとに使用される魚は変わりますが、今回はイラブチャー（ブダイ）・オジサン（ヨメヒメジ）・アカマチ（ハマダイ）が盛られていました。

水揚げされたばかりの鮮魚を炊いているので臭みもなくしっとり。本州の煮付けに比べてサラッとした煮汁が特徴で、少し甘めの味付けがご飯によく合います。魚に添えられているのは冬瓜や白菜、レタス、結び昆布、島豆腐などボリュームも満点。魚から出た旨味や出汁がしっかりと具材に染み込み、最後までおいしくいただけますよ。

人情溢れる古き良きファミリーレストラン

チャーリーレストランを訪れるお客様はほとんどが地元の方々。地域に根差した古き良きお店は、馴染みのお客様と素敵なスタッフの皆さんとの社交の場にもなっているようです。

親子二世代、三世代で来店し、子どものころに食べた思い出の味を、自らの子どもと再び味わいにくる。そんな時間の繰り返しが、お店をさらに滋味深いものにしているのかもしれません。

取材中、奥のテーブル席で親子が仲良く食べていた大盛りのパスタも、きっと忘れられない記憶の味として心に残ることでしょう。どんなに時代が変わっても、変わることのないおいしさと優しい時間にあなたも出合ってみませんか？

※こちらは、2016年12月7日公開の記事となります。更新日はページ上部にてご確認いただけます。
※記事中の写真、価格は取材当時のものとなります。