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観光観光

2016.10.26

[竹富島]最大行事、種子取祭①
庭と舞台の芸能に見る島の真髄

writer : 伊藤麻由子

弥勒仮面
沖縄の中でも離島には、年間を通して多くの行事が今でも大切に継承されています。石垣島をはじめとする八重山諸島もしかり。中でも、竹富島は行事の数はもちろん、その内容も色濃く、一つひとつがきちんと今に伝えられています。その代表的なのが、毎年旧暦の9・10月の決められた日に執り行われる「種子取祭」。水牛に乗って集落を散策してみる島の姿とはまた別の、竹富島の神髄がそこにあるといっても過言ではありません。

竹富島にとってとても重要な行事「種子取祭」とは?

種子
竹富島において、この種子取祭はイベントではなく神事です。島に人が住み始め、農業が始まったころから取り行われていたとすれば、その歴史はなんと900年にもなります。一般的に「600年の歴史」といわれているのは、種子取祭の由来伝承に登場する神々の時代が600年前だったから。でも、実のところははっきりとしていません。
国指定重要無形民俗文化財の石碑
国指定重要無形民俗文化財に指定されている種子取祭は、祓い清めた土地に種(粟)をまき、農作物の豊穣を祈願するもので、タナドゥイと呼ばれています。
時期は毎年旧暦の9・10月に巡ってくる甲申(キノエノサル)の日から甲午(キノエウマ)までの9日間。そのうちの奉納芸能などがある2日間に観光客が多く訪れます。
奉納芸能
この9日間の日程を大きく分けると三つの要素から構成されています。神事として島の人で行われる祈願、神様への奉納芸能、そして、誰もが参加することのできるユークイ(世乞い歌)。順を追って内容をご紹介していきましょう。

種子取祭9日間のうちの4日間に行われることは…

てぬぐい
竹富島、種子取祭の初日は島の言葉で「トゥルッキ」。言葉の直訳としては「がんじがらめ」という意味で、それはつまりこの日に祭りの計画や手配を行うのですが、その役割から逃れられないように…という意味を含みます。そして、無事に奉納芸能が納められますようにと祈願します。
奉納芸能の稽古
2日目から3日間は、種子撮祭に関するあれこれの準備期間に充てられます。奉納芸能のお稽古ももちろん、念入りに練習していきます。
御嶽
4日目。神司(神に仕える人)は島内それぞれの御嶽(信仰の聖域)で種子取祭のご案内をした後、竹富公民館役員と一緒に3カ所の御嶽と根原家を回ります。また、16歳から69歳までの男性は、早朝から幕舎張りなどの準備をします。この幕舎張りは一般の人でもお手伝いすることができます。また、正当な理由なく参加しない人は、過怠金といわれる罰金が科せられます。そして、各家では種まきが行われます。

5日目は緊張感高まる奉納芸能前夜

空
いよいよ明日からは、種子取祭のクライマックス!奉納芸能が始まります。滞りなくこの日まで準備が進められて来た島内は、流れる空気が変わりつつあります。本番への緊張・ここまで来た安堵、そして空気が一つにまとまっているような…。
綺麗な花をつける植木
各家では「ンガソージ」といって、昨日まかれた種がしっかりと土につくように「精進を尽くす日」とされています。ですから、島内では大きな声で話をしないように、静かにようすを見守るといった暗黙の了解が交わされています。
稽古場に集まる人々
奉納芸能もいよいよ最後の稽古です。「フクミ」といって、総仕上げをします。稽古は夜の8時から。公民館役員や石垣・沖縄・東京からの郷友会の各会長も稽古場にやってきて、明日の奉納へ激励します。
いつもは静かになる集落の夜道も、どこかしこで人が歩いていて、すでに不眠の行事といわれる雰囲気が流れ始めます。

スマートポイント

  • 人口300人弱の島が、このときはその何倍もの観光客がやってきて島は大騒ぎ。ここで大変なのが宿の予約。宿泊を考えているならば、早めに手配をしましょう。リピーターも多く、帰る時に来年の予約をする人もいるほど。
  • 祭中は、売店も宿のサービスが止まります。自動販売機はありますが、宿は素泊まり。飲食店は数件時間を限って営業しますが、パンやカップ麺を持参した方が安心。会場で売られる弁当は十分な数ではありません。
  • 種子取祭のようすをカメラに撮りたい人は、奉納芸能の前日に行われる種子取祭に関する説明と講和に出席し、注意事項などをきちんと確認しなければなりません。その上で許可書を受け、当日に臨みます。

ライターのおすすめ

奉納芸能当日に島に来るのもいいのですが、可能であれば前日から島に入るのがベスト。前日の独特の空気を感じることによって、島の人達が目指す一体感を得ることができます。2016年は11月5日が前日にあたります。

伊藤麻由子

撮影でアフリカを回り、沖縄の離島45をも行き着くす。写真と文章で島の良さを最大限に惹きだす。

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