宮古島から橋で繋がる来間島にある、通称タコ公園下ビーチ。
亜熱帯の植物が群生する遊歩道を探検気分で行けば、
突然現れるタコのモニュメント。
この下の小さなビーチが通称、来間島のタコ公園下ビーチ。
島の古老(コロウ)らは「イン(ム)ガマ」と呼び、
若者らが密かに「タコ温泉」とささやくこの場所は、
岸壁に囲まれ、まるで天然のプールのようなビーチです。
小さなお子さま連れのファミリーさんや、
シュノーケル初心者さんには、
安心して泳げ、お魚さんにもたくさん出会える、
お勧めのビーチです。
観光
2019.12.09
[来間島]タコ公園下ビーチ
天然プールはお魚いっぱい!
writer : 砂川葉子
歩こう!ジャングル、坂道、けもの道!
来間大橋を渡ってすぐ、カーブした上り坂の左手側に
島の地図が書かれた案内板があるので、
絶対に見落とさないでくださいね。
案内板前には、車が2、3台駐車できる小さなスペースがあります。
舗装されておらず段差があるので注意して進入。
これより先は、車での立ち入りは禁止。
徒歩でテクテクと遊歩道を進みます。
この先はトイレも売店もありませんので、準備万端で行きましょう。
クワズイモ、オオタニワタリ、ガジュマル、シダなどの亜熱帯植物が
うっそうと覆い茂るトンネルの中を、
ジャングルを歩く探検隊の気分で行くこと約10分。
視界が一気に広がる明るい空間に出ます。
左手に行く遊歩道の先にはタコのモニュメント。
ビーチへは、遊歩道を上がらず、
目の前の芝生をそのまままっすぐ突っ切り、けもの道に突入。
石がごろつく道を、足元に注意しながら数メートル進むと、
高い岸壁に囲まれた小さな浜があります。
ここがタコ公園下ビーチです。
天然プールにはお魚がいっぱい!
タコ公園下ビーチは岸壁に囲まれた入江になっており、
波がなく、まるで天然のプールのようです。
解放感は少なめだけど、
こじんまりしていてプライベート感はたっぷり。
水深も浅く、とにかく穏やかで、流される心配がない安心感は
お子様連れにはありがたいですね。
シュノーケルセットや箱眼鏡をお持ちなら、
突き当りの岩礁の前まで行ってみましょう。
ここは大きな潮だまりとなっていて、
急激に深くなり、海温も低くなるので注意してくださいね。
このポイントには、ハマクマノミ、
ルリスズメダイなどの魚がたくさん、種類も豊富です。
小さなポイントながらも、海の世界を存分に満喫できます。
タコ公園は絶景ポイント
さて、泳ぎ疲れたらタコのモニュメントの下で一休み。
タコの下が心地良い日陰を作ってくれています。
濡れた服やタオルもタコの足に掛けとけば、
あっという間に乾きますよ。
ここからの眺めも最高です。
切り立った断崖と雄大な海の広がるダイナミックな風景が望めます。
ところで、島の古老が「イン(ム)ガマ」と呼ぶこの場所は、
来間島に古くから伝わる三兄弟のしまたて伝説にもあります。
島の若者が「タコ温泉」とささやくのは、
真夏の干潮時には、浅瀬の海水が太陽熱で温まり、
ぬるいお湯状態になって、さながら露天風呂のようになるからです。
海の干満によって違った楽しみがあるのも
ここの楽しみ方のひとつです。
最後に…
タコ公園下ビーチは、
公共の海水浴場として指定を受けているビーチではありません。
その日の天候や海の状態などに十分注意の上、
あくまでも自己責任での遊泳となります。
外海は、波が荒く流れが速いので出ないようにしましょうね。
また、砂浜のビーチではなく、
白いサンゴのビーチで岩礁もあるので、
安全のためマリンシューズの着用をお勧めします。
最後に、ここは島人にとって神聖な場所でもあります。
決して汚すことのないよう、ゴミは必ず持ち帰りましょうね。
※こちらは、公開日が2015年8月8日の記事となります。更新日は、ページ上部にてご確認いただけます。
スマートポイント
- タコ公園への遊歩道は、木々のつくるトンネルからの木漏れ日が美しく、蝶々が舞い、ヤシガニも生息する自然豊かな場所です。
- 干潮時に合わせていくと、両側の岸壁の近くには潮溜まりができ、魚を見つけやすいですよ。
- 遊歩道の入り口辺りは水道があり、手足を洗うくらいなら可能です。
ライターのおすすめ
子どもが小さい時には、よく通ったビーチで、本当は教えたくないぐらいです。だけど、この場所を大切にしてもらえたらと思い、紹介しました。

砂川葉子
岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。