「沖縄の魅力は豊かな自然だけではありません!」
沖縄を旅し、沖縄を愛する人が指摘しているように、
同じ日本とは思えない独特の建築物や街並み、
「イチャリバチョーデー」に代表される人のよさも大きな魅力。
この二つの魅力を一度に味わえるのが海洋博公園にある
穴場スポット、おきなわ郷土村です。
敷地内には、17〜19世紀の沖縄の村落が再現されてます。
御嶽(ウタキ)、拝井泉(ウガミガー)、神アサギなど、
今でも沖縄の暮らしに欠かせない、神と交わるための場所が
民家や高倉とともに再現されているのは他にはないところ。
さらにエリア内には、沖縄の在来植物を歴史的な詩とともに
紹介する「おもろ植物園」が併設されています。
観光
2015.08.14
見て、触れて、体験する
昔ながらの沖縄の暮らし
writer : 福田展也
エコフレンドリーな沖縄の伝統家屋
この施設の目印は人目をひく赤瓦の立派な門。
敷地内に入ってすぐの場所には「地頭代の家」があります。
領主(地頭)を補佐する、今で言えば村長のような役職なので
一般庶民よりもはるかに恵まれた暮らしを送っていたはずです。
六つの部屋と台所からなる母屋に加え、二つの部屋からなる
小さめの離れが広めの敷地内に建っています。
トイレは外。「フールー」と呼ばれる豚小屋兼用のトイレ。
人の排泄物を豚の餌にリユースするという目の付け所が実にシャープ。
かつては沖縄に限らずアジア各地で普通に見られたこのトイレは、
循環型の暮らしぶりが実にエコフレンドリーな「施設」です。
無料で楽しめる「昔のおきなわ生活体験」
ここでの楽しみは建物だけではありません。
毎日10:00から16:00までは、なんと無料で
「昔のおきなわ生活体験」を受けられるのです。
地元本部町や近隣の村に住むおばぁたちが
来園者をチムグクル(まごころ)でおもてなししてくれます。
例えば、三線の演奏、踊り、昔遊びなど。
懐かしくてあったかい沖縄の昔の暮らしを追体験しましょう。
お茶と黒砂糖も無料でいただけますので、地元のみなさんと
気取りのないゆんたく(おしゃべり)をぜひ楽しんでみてください。
見所はほかにもたくさん!
そのほか、園内にはいろんな見所があります。
それぞれの建物には日本語、中国語、英語の
音声ガイドが設置されていますので、ぜひ聞いてみてください。
大切な穀物など、食料をネズミや湿気などから守るために
床下を高くとった高倉です。
こちらは昔の台所。土間になっています。
琉球王国時代の民家。屋根は茅葺きで壁は竹を編んだ簡素なもの。
与那国や奄美の民家も再現されています。
ユニークな古典叙事詩×植物園
おきなわ郷土村の中央付近にあるのがおもろ植物園。
沖縄最古の歌謡集『おもろさうし』に登場する、
ナンバンカラムシ、イスノキ、ヒカンザクラなど
22類の植物が植えられています。
12世紀から17世紀初頭にかけてうたわれた歌謡には
日々の生活や自然に関わるものが描かれています。
『おもろさうし』は歴史資料がほとんど残っていない
当時の人々の感性や暮らしぶりを伝える貴重なもの。
植物たちを眺めながら遠い昔へタイムスリップしてみては?
水族館付近の賑やかさとのコントラストが印象的で、
沖縄の魅力を静と動から味わえるはずです。
スマートポイント
- 海洋博公園の駐車場はP2が近くて比較的空いています。
- 黒糖作りや鬼餅(ムーチー)作りなど、季節限定の体験イベントも開催していますのでこまめにホームページをチェクしてみてください。
ライターのおすすめ
「地頭代の家」での「昔のおきなわ生活体験」にぜひ参加してみてください。素朴な地元の人との交流は忘れられない思い出になるはずです。
福田展也
目下の趣味はサーフィン・沖縄伝統空手・養蜂。心で触れて身体で書けるようになることが10年後の目標。
INFORMATION
スポット名 | おきなわ郷土村 |
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住所 | 沖縄県本部町字石川424(海洋博公園内) |
電話番号 | 0980-48-2741 |
料金 | 無料 |
営業時間 | 8時30分~19時 (3月〜9月) 8時30分~17時30分(10月〜2月) |
定休日 | 12月の第1水曜日とその翌日 |
駐車場 | あり |
備考 | http://oki-park.jp/kaiyohaku/ |