札幌市の中心部から東へ車で40分ほどの郊外にある北海道開拓の村。緑豊かな野幌森林公園の一角、54ヘクタールの敷地内に、北海道各地から集められた明治・大正・昭和初期の歴史的建造物52棟が、移築復元・再現されています。
建物の多くは生活用品など当時の暮らしぶりも再現してあり、内部も自由に見学できます。村内には馬車鉄道も走っていて、まさに開拓時代へタイムスリップしたような気分になれる、ユニークな野外博物館なのです。
観光
2016.11.03
150年前にタイムスリップ!
北海道開拓の村で歴史を体感
writer : 高島ユカ
開拓時代の村に来たみたい!?
札幌駅や新千歳空港駅からは、JR新札幌駅か地下鉄東西線新さっぽろ駅まで移動し、隣接する新さっぽろバスターミナルから「開拓の村」行きに乗車して約15分。車なら、新千歳空港から高速を使って約50分、札幌市街からは約40分。札幌市内とは思えないほど豊かな原生林が広がる野幌森林公園の一角に、北海道開拓の村があります。
ここの特徴はなんといっても、その名称通りに、移築復元・再現された建物群でひとつの「村」を作りあげていること。村内は、役所や商家が立ち並ぶ市街地群、鰊番屋がある漁村群、農家が点在する農村群、森に囲まれた山村群の四つのエリアに分かれています。
建物内にもどんどん入って当時の暮らしを感じちゃおう!
入村してすぐ目の前に広がるのが、市街地群のメインストリート。中央には馬車鉄道の線路が敷かれ、その大通沿いに官公庁舎や、理髪店やそば屋、新聞社などが立ち並びます。まずはメインストリートを歩き、国指定重要文化財の旧開拓史工業局庁舎や、旧小樽新聞社などをのぞいてみましょう。
いずれも明治から大正にかけて建てられた建造物で、建物内には調度品や仕事道具なども展示されています。旧近藤医院には、診察室の診療道具まで残り、旧札幌警察署南一条巡査派出所のなかには、ちゃんとマネキンのおまわりさんもいるんですよ! まるで映画のセットのようにリアルで、そこに人が住んでいないのが不思議なくらいです。
と思ったら、旅館のなかでは、はんてんを着たボランティアスタッフが、実際に札幌名物の「月寒あんぱん」を販売していました。ショーケースも昔のものを使用しているので、雰囲気満点です。
ドラマ「マッサン」のロケも行われたニシン番屋!
目玉のひとつと言えるのが、漁村群です。明治・大正時代の北海道の漁業といえば、ニシン漁。ここでは漁師たちが寝泊まりしながらニシン漁を行っていた旧青山家漁家住宅が、移築復元されています。村内で最も大きな建造物で、NHKの朝ドラ「マッサン」のロケでも使われました。多い時には60人もの漁師が暮らしていた番屋の大きさに、当時の繁栄が見て取れることでしょう。
ここにはボランティアガイドが常駐し、建物の説明だけでなく、栄華を極めたニシン漁の歴史や、網元や漁師たちの暮らしぶりを語ってくれるので、ぜひお話を聞いてみて。ボランティアによる解説・案内・実演は4月中旬から10月まで毎日実施。ガイドがつきっきりで村内を案内してくれるガイドツアーは、当日対応できない場合もあるので、事前に予約すると確実です。
じっくり回って帰りは馬車鉄道で楽ちん
さらに奥には、北海道開拓のために全国各地から入植した開拓民の、各地方色あふれる農家住宅や駅逓所(えきていしょ)も。駅逓所は北海道独特のもので、宿場であり馬車などの中継所でもあります。この旧ソーケシュオマベツ駅逓所の建物内には、人形で当時の様子を再現してあり、あまりのリアルさにぎょっとしてしまうほどです。
ちょうどここから入口広場までが、馬車鉄道(大人片道250円)の運行区域。
広い村内は、ざっと建物を見て歩くだけでも2時間弱、じっくり内部も見学し、体験まで含めると3時間は欲しいところ。メインストリートを歩いて、奥の農村群を回ったら、帰りは馬車鉄道に乗ると効率的です。
北海道和種馬・どさんこに引かれる馬車に乗り込み、歴史的建造物が並ぶ村の風景を眺めながら、来た道を戻れば、開拓時代の気分を味わえますよ。
各種体験や遊びもバッチリ! 頼れるガイドもいるよ!
北海道開拓の村のコンセプトのひとつが「訪れる人たちに開拓当時の生活を体感してもらう」こと。それをもとに、村内ではさまざまなメニューが用意されています。
4月から10月まで毎日行われているのが、「手フート印刷の実演」です。手フート印刷とは、活版印刷のひとつで、実際に長年使われていた本物の手フート印刷機を使って、ハガキの印刷が体験できます。自分が印刷工になった気分です。
体験学習棟では、月替わりで水鉄砲や竹トンボなどの竹や木などを使った遊具づくりを毎日実施。おはじきやお手玉、けん玉や竹馬など昔懐かしい遊具も置いてあり、自由に遊べるので、子どもだけでなく大人も夢中になりそうです。
またボランティアスタッフによるわら細工や漁網のつくろいなどの手仕事実演も行われています。ガイドによる村内案内では、建物や歴史について裏話や楽しい話が聞けるかも。無料なので、ぜひ利用したいですね。
スマートポイント
- 建物の多くは内部見学もOK。靴を脱いであがる場合も多いので、脱ぎ履きしやすい靴でいくのがよけいな時間もかからず効率的です。
- 休憩所やレストランでぜひ味わいたいのが、北海道の郷土料理のひとつ「いももち」です。ジャガイモベースのもちもち生地と、みたらし風のタレは相性抜群! 2個入り300円。
- 建物に興味がある人は、受付の売店で売っている小冊子「村のたてもの」(300円)を購入してから回るのがオススメ。村内の建物すべての築年や歴史背景などが写真と間取り付きで説明されています。
ライターのおすすめ
建物はもちろんですが、村のロケーションにも注目してみてください。にぎやかな大通、のどかな漁村と農村。隣接する野幌森林公園の自然もあって、本当に森に囲まれた開拓時代の村の雰囲気が味わえます。
高島ユカ
生まれも育ちも北海道の生粋道産子フリーライター。まだまだ知られていない北海道の魅力を伝えていきたいです。
INFORMATION
スポット名 | 北海道開拓の村 |
---|---|
住所 | 北海道札幌市厚別区厚別町小野幌50−1 |
ジャンル | 観光 |
電話番号 | 011−898−2692 |
料金 | 一般800円、高校生・大学生600円 |
営業時間 | 5月1日〜9月30日 午前9時〜午後5時(入場は午後4時30分まで) 4月1日〜30日、10月1日〜3月31日 午前9時〜午後4時30分(入場は午後4時まで) |
定休日 | 5月1日〜9月30日は無休、 4月1日〜30日、10月1日〜3月31日は月曜日(祝祭日の場合は翌日)、年末年始 |
駐車場 | 400台 |
備考 | HP:http://www.kaitaku.or.jp |
地図 | 43.04828510306461 |