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グルメグルメ

2016.05.09

旭川ラーメンの祖
青葉の一杯で心まで温まる

writer : 金子 美里

1947(昭和22)年、屋台からスタートした青葉。旭川ラーメンの祖を築いたといわれる老舗の一つです。初代・村山吉弥さんのころから継ぎ足し続けてつくるスープは、店の歴史そのもの。その味を、現在は三代目店主の村山有一さんが、しっかりと守っています。
青葉のラーメン
名店としてその名が知れ渡るようになったいまも、その味とともに、一杯ずつ感謝をこめて、真摯に作り上げる心は、創業当初から変わりません。元祖の正油らぅめん(750円)は、シンプルでスープと麺がそれぞれ引き立った味。
旭川ラーメンを語るなら、必ず訪れたい一店です。

うんちくは一切不要! まずは元祖の正油味を楽しもう

JR旭川駅から歩いておよそ5分。大きな通りにはためく、鮮やかなオレンジの暖簾がこの店の目印です。
青葉外観
中に入ると、カウンターと小さなテーブル席のシンプルな店内。小ぢんまりとしながら、堂々たる風格を感じるのは、この店が長い歴史をしっかりと歩み続けてきたから。
青葉店内
創業は戦後まもなく。屋台での営業からはじまりました。Wスープ、少加水麺など、初代の村山吉弥さんが、試行錯誤を繰り返して考え出した技は、いまも旭川ラーメンの特徴として残っており、元祖の一店として知られています。

「難しいことは抜きにして、まずは、味わってみてよ」と笑顔を浮かべるのは店主の村山有一さん。おいしいものに、余計な御託は一切いらないのです! まずは、正統派の味を、自分自身で確かめてみよう。

引き継がれる秘伝のスープは、まろやかで後を引く味

「スープは心臓、麺は血液。この二つがぴったり合えば、ほかに余計なものはいらないの。シンプルだからこそ、味がしっかり伝わるんです」と、村山さんは胸をはります。
だから、丼には、チャーシューや海苔、ネギなど最小限のトッピングしか載っていません。これは、自信の表れでもあるのです。
レンゲでスープをすくっている様子
その自信を裏付けているのが、初代のころから継ぎ足しつつ、作りあげるスープ。鶏ガラや豚骨に加えて、昆布や煮干しなどの魚介、さらに野菜を、弱い火にかけて、沸騰させないよう注意しながら半日以上もかけて作り上げます。

じっくりと手をかけ仕込んだスープは、旨みが深くてまろやか、上質な味わいです。すっきりとした醤油の味が後をひきます。「もう一口」とスープをすすっているうち、気づけば飲み干してしまうほどのおいしさです。

味が絡む自家製麺。遊び心のある海苔に思わずにっこり

「ラーメンの血液」とも表現される麺は、もちろん自家製。少ない水で練り上げた少加水麺で、スープの味が染みやすく、そのうえ、のびにくいという特徴があります。
スープに投入された麺
ゆで上げて、スープに投入した瞬間から、麺に味が染み込んでいきます。お客さんの目の前に出されるときには、丼のなかでそれぞれの素材が一体となっているのです。
チャーシュー
チャーシューやメンマももちろん自家製。シンプルな味付けにしてあるため、麺やスープを邪魔せず、しかもそれぞれの食材の旨みや食感がしっかりと感じられます。
デザイン入りの海苔
直球勝負な丼の中で、唯一遊び心が反映されているのは、デザイン入りの海苔。店名とともにタコのようなキャラクターが白く描かれていて、思わず笑みがこぼれます。

最後までアツアツを保つ、不思議なスープ

スープの特徴は、すっきりとした旨みだけではありません。麺を引き上げるたび湯気があがるほど、保温性が高いのです。
麺を引き上げるとあがる湯気
アツアツのスープには、旭川の気候が関係しています。盆地のため、冬には厳しい寒さが襲います。かつては-20度、30度を記録することもありました。そんな極寒の日でも、お客さんに、最後までおいしく味わってもらえるよう、初代は工夫を重ねながら、冷めにくいスープを作りあげたのです。いつまでも熱さを保つスープに驚くお客さんも少なくありません。

感謝の心が詰まった一杯は、また食べたくなるおいしさ

いまや、全国、海外からもお客さんが訪れる青葉。有名人がわざわざ足を運ぶことも少なくありません。
テレビでお店が紹介された際の写真たち
村山さん
歴史ある店の味を、引き継いでいくことは、大きな重圧であり、重い責任がのしかかってくるはず。しかし、そのプレッシャーをはねのけて、ひたすら毎日の仕事と向き合う村山さん。その真面目な姿勢が味にも反映されています。
器の底に描かれた「感謝」の2文字
器の底に描かれた「感謝」の2文字に、村山さんのお客さんへの思いが表されています。歴史と思いが詰まった一杯は、飽きの来ないまろやかな味わい。満腹で店を出たときに、「もう一度食べたい」と思わせてくれるほどの、おいしさなのです。

スマートポイント

  • 街の中心街にあり、JR駅からも徒歩約5分というアクセスのよさ。街歩きのときに立ち寄るには最適です。
  • 麺の硬さやスープの濃さなど、お客さんに合わせて気さくに調整してくれます。遠慮なく店員さんに頼んでみよう。
  • カウンターからは店主の手元がよく見えます。小気味よい音を立てる麺の湯切りなど、職人技のような動きは一つのエンターテインメントです。

ライターのおすすめ

老舗や元祖の店というと、頑固な店主がいるイメージがありますが、青葉は、店員さんがみんな気さくで、気遣いが細やかです。味だけでなくアットホームな雰囲気で、何度も足を運びたくなっちゃいます。

金子 美里

フリーランスライター。地元情報誌の編集として勤めたのち独立。現在は観光情報誌や旅行雑誌などに執筆。

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